WordPressをやめて、ヘッドレスCMSにした理由

数年前、「月刊マツウラ」というWordPressブログを運営していた。自分の考えや活動を発信する場所として作ったもので、それなりに気に入っていた。

でも、いつの間にか更新が止まった。

WordPressが「しんどかった」話

理由はシンプルで、維持がしんどかった

プラグインのアップデート通知が溜まる。放置すると表示がおかしくなる。勇気を出してアップデートすると、今度は別のプラグインと競合して動かなくなる。テーマのCSSをいじろうとするとPHPの知識が要る。

「記事を書く」という本来やりたいことの前に、「サイトを壊さないように維持する」という作業がずっと立ちはだかっていた。

結局、メンテナンスの面倒くささに負けて、情報発信そのものをやめてしまった。書きたいことはあるのに、書く場所の管理が重すぎる。これは本末転倒だった。

ヘッドレスCMSという選択肢

2026年、もう一度自分の場所を作ろうと決めたとき、WordPressには戻らなかった。

代わりに選んだのがヘッドレスCMS(Sanity)という仕組み。簡単に言うと、コンテンツ(記事や画像)の管理と、見た目(デザイン)を完全に分離するアプローチ。

WordPressが「お弁当箱」だとしたら、ヘッドレスCMSは「食材だけの冷蔵庫」。食材(コンテンツ)を好きな器(デザイン)に盛り付けられる。

具体的に何が変わったか

プラグイン地獄がない。Sanityにはそもそもプラグインという概念がほぼない。壊れるリスクが激減した。

サーバー管理が不要。Vercelという無料のホスティングサービスが、コードを更新するたびに自動でサイトを公開してくれる。レンタルサーバーの契約も、FTPでファイルをアップロードする作業もない。

コストがほぼゼロ。Sanity(無料枠)+ Vercel(無料)+ ドメイン代(年2,000円)。WordPressのときはサーバー代だけで年5,000〜10,000円かかっていた。

表示が速い。WordPressはアクセスのたびにサーバーでページを生成する。ヘッドレスCMS + Next.jsは事前にHTMLを生成しておくので、体感で明らかに速い。

一番の違い:AIとの相性

ただ、ここまでの話なら「まあWordPressでも工夫すればいける」かもしれない。

決定的に違うのは、AIとの相性

今回、サイトの構築にClaude Code(AIコーディングツール)を使った。デザインの調整、スキーマの設計、コードの修正——全部「こうして」と言葉で伝えるだけで実装してくれる。

そしてここが核心なのだが、記事の作成から公開まで、AIが直接やってくれる

実際にこの記事の前に書いた「AIと一緒に、自分のサイトをゼロから作ってみた」という記事は、Claude Codeとの会話ログをもとに、構成・執筆・画像挿入・公開まですべてチャットの中で完結した。Sanityの管理画面すら開いていない。

これはWordPressでは無理だ。WordPressはPHPベースで、AIツールとの連携に根本的な制約がある。ヘッドレスCMSはAPIファースト(外部からデータを操作することが前提)で設計されているから、AIが直接読み書きできる。

「書く」のハードルを下げたかった

前のWordPress時代に学んだのは、情報発信が続かない最大の理由は「書くのが大変」ではなく「書く以外の作業が多すぎる」ということ。

ヘッドレスCMSにしたことで、余計な作業がほぼなくなった。さらにAIと組み合わせることで、「喋る→記事になる→公開される」という流れが現実的になった。

私はAquaVoice(音声入力ツール)を使っているので、極端な話、散歩しながら喋った内容がそのまま記事になる未来も見えている。

まとめ:技術は「続けられる仕組み」のために選ぶ

技術選定で大事なのは、最新かどうかでも、高機能かどうかでもない。自分が続けられるかどうか

WordPressは素晴らしいツールだし、合う人には最高の選択肢。でも私には合わなかった。メンテナンスの重さに負けて、発信そのものをやめてしまったから。

ヘッドレスCMS + AI。この組み合わせが、今の自分にとっての「続けられる仕組み」になっている。

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