日曜に、山に登っている

日曜に山に登った。
岐阜の金華山の周りにはいくつもルートがあって、今回は岩戸公園の登山口から、洞山から権現山を歩いた。低山だ。でも、登ると毎回しっかり汗をかく。
50km歩いてドベだった話は以前に書いたけど、あれから、できるだけ週末に山に行くようになった。最初は「筋力が足りなかったんじゃないか」と思って始めた。50kmでおばあちゃんにスタスタ抜かれたのが悔しくて、とにかく体の土台を作らなきゃと。

心拍数を上げる時間を作る
あるとき、姿勢治療家の仲野孝明さんのポッドキャストを聞いた。「心拍数を上げる時間を作りましょう」という話だった。
心拍数を上げる運動をしないと、心臓や血管はどんどん老化する。毛細血管の末端まで血が届かなくなって、手足が冷たくなる。逆に、心拍数さえ上がれば何でもいい。早歩きでも、自転車でも、水泳でも。
私は冷え性だ。冬は手足が冷たくて辛い。それを聞いて、ああ、これかもしれない、と思った。普段から一万歩のウォーキングはしてるが、心拍数は意識していなかった。走ってるわけでもないので、たいして上がってもないと思う。
「筋力つけなきゃ」で始めた山通いが、「心拍数を上げる時間を作る」に変わった。登山がいいなら、もうやってるし、ちょうどいい。
166
いつもつけている、Apple Watch。

心拍数には「ゾーン」というものがある。最大心拍数は「220 - 年齢」で計算できて、43歳の私だと177。そこからゾーン1(50〜60%)からゾーン5(90〜100%)まで5段階に分かれていて、ゾーン1〜3が有酸素運動、ゾーン4〜5が無酸素運動の領域になる。
急登で心拍数が166BPMまで上がっていた。最大心拍の94%。ゾーン5。ほぼ全力だ。そりゃゼーゼーするし、汗もかくはずだ。
平均は133BPM。ゾーン3、有酸素運動のど真ん中。仲野さんが言ってた「ゆっくり長く、ちょっと心拍上げた状態」が、まさにこれだった。
身体はとっくに知ってたことを、あとから数字が教えてくれた感じがした。
頭が黙る
登り始めは、だいたい仕事のことを考えている。あのタスクどうしよう、あれを作らなきゃ、みたいなことが頭をぐるぐる回っている。
でも、途中からいつの間にか頭が黙るのだ。
見える景色とか、木の間から差し込む光の入り方とか。「きれいだな」と思う。足元の岩を見て「この岩すげーな」と思う。

考えてたはずなのに、いつの間にか考えてない。心拍数が上がって、息が切れて、汗をかいて、そうなると頭が黙る。仕事のことがいつの間にか忘れている。
去年、食事を変えて血糖値をコントロールするようになって、頭はすごくクリアになった。ものごとを構造で見れるようになったし、分析もできるようになった。それはよかった。でも、クリアになった分だけ、感動のボリュームが少し下がった気がしていた。
山に登ってる時は、それがない。
ハレとケ
10年前にも登山をしていた。当時も太りすぎて、走るのは辛いから山にしよう、と。御徒町のアートスポーツで一式揃えて、高尾山から始めて、北アルプスまで登った。

あの頃の登山はハレだった。週末に遠くの山に行って、非日常を味わって帰ってくる。イベントとしての登山。
今は違う。日曜に近所の低山に登る。それだけのことだ。ケの登山。
でも、たぶんこっちの方が大事だと思っている。
ダイエットをイベントにするな、とよく言ってるけど、心拍数を上げることも、日常に組み込んでいきたい。ハレじゃなくて、ケにしていくこと。
もっと高い山にも行きたい。それはそれである。でもまず、日曜の山がある。来週は友人と違う山に行く。とても楽しみだ。