鹿児島にある廃校の森で植樹祭をした話

2年くらい前、鹿児島県の仕事をしていたことがある。

「森の中の廃校を活用して、人々が集うコミュニティを創る」プロジェクトの求人募集を発見したことがきっかけで、それから2年ほど参画させてもらった。

鹿児島県薩摩半島の南部にある南九州市。その土地に使われなくなった小学校をリノベーションし、再生させた複合体験施設がある。校庭の真ん中にそびえたち、樹齢100年に達しようとする大きなくすの木は、学校の目立つ象徴だ。

シンボルとなってるくすの木

周りは360度深い森に囲まれて、大きな音を出しても響くことはない。年に一度開催される、音楽フェス「GOOD NEIGHBORS JAMBOREE」の会場にもなっている、その学校の名前は、「リバーバンク森の学校」といい、一般社団法人リバーバンクが管理運営をしている。

外観はこんな感じ
中もオシャンティ
みんなで外でご飯つくって食べたり

2020年くらいかな。リバーバンク森の学校に隣接する森に、デッキキャンプ施設をつくるためのクラウドファンディングが実施された。私は、リバーバンクのメンバーと実施から完了までを一緒に実行したんだけれども。

“広大な森の中の施設でゆったりと過ごす時間と空間をもっと多くの人にシェアしたい。一緒に多様性のある森をつくっていきたい“という代表の想いもあり、いくつかあるリターンの中に記念樹のオーナーになれるコースを準備した。

希望の名前を記載したオリジナルの苗木プレート

そして、植物が元気に育っていく季節になってきた4月中旬に、当初の予定より遅れてはしまったのだが、最後のリターンである植樹祭を実施したのである。

当日は雨上がりの森での植樹祭。この小学校の卒業生であるおばあちゃんが孫を連れてきたり、日頃から森の学校でおこなわれるイベントに参加している常連の親子など総勢30名以上が集まった。苗木を植えるのは、その土地にあったものがいいらしい。

植える木の説明

リバーバンクの森は水が多いため、比較的水に強く、また日当たりが少なくても大きく育つものであることを前提に、アラカシ、イロハモミジ、クヌギ、クリ、コブシ、シラカシ、スダジイ、ムラサキシキブ、ヤブツバキ、ヤマブキの10種類を数本ずつ植えた。

木の専門家曰く、苗木は木の赤ちゃんのようなもので、植樹(環境を大きく変えること)は体に負荷がかかるそうだ。そのため、今年・来年の気候によってはもしかしたら80本の中で大きくなれないもの、弱ってしまうものもあるかもしれない。

クラウドファンディンで参加してもらいながら、この場に来れなかった人たちの分も含めて、全部で80数本分をみんなで植え、植樹祭は無事に終了した。

それぞれが好きな場所に植える

今回植えたクヌギの木は、無事にどんぐりが実る木に育つだろうか。大人もこどももみんなで植えた木は、大きく成長していくだろうか。行くたびに少しずつ変わっていくこの森が、これからどうなっていくのか、とても楽しみだ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!